運転をしていると、頻繁に目にするのが停止線です。この停止線には、意外な効果があることをご存知でしょうか?
もちろん、停止線を守ることは事故防止に直結し、運転をするときの義務ですが、これ以外にも「大型車を曲がりやすくするため」「歩行者の恐怖心の軽減」など、意外な停止線の効果があるのです。
この記事では、停止線にまつわる違反してしまうポイントやちょっとした気遣いをご紹介していきます。
目次
停止線にはどんな効果があるの?
事故を防ぐための一時停止
前方の視界が悪い狭い道路や信号のない交差点には、交通整備がされている場合は「止まれ」と表示されている一時停止の停止線があります。
このような道路では出会いがしらの衝突事故が多いので、事故を防ぐために停止線が設けられています。
また、ここで一時停止をしなければ『道路交通法第43条』を違反することになりますので、減点および罰金が課せられます。
大型車が安全かつ円滑に曲がるための停止線
国道や都道府県道などの大きな道路の交差点の停止線は、かなり手前に設置されていることも少なくありません。
乗用車を運転していると「なんでこんなに停止線が手前なの?」と思うこともあるでしょう。
しかし、手前に停止線が設置されているのは、右折または左折する大型車がより安全に曲がれるようにするための配慮なのです。
特に、“10tトラック”と言われる大型トラックが曲がるときには、乗用車に比べて大きな円を描いて曲がらなければいけません。
ですので、仮に乗用車が停止線からはみ出して停止していた場合は大型トラックが曲がれない場合もありますし、本来、気にしなくていいはずの停止線からはみ出した乗用車に気を取られて事故を起こしてしまう可能性もあります。
停止線をはみ出してしまう理由あるある
国道・都道府県道に入るまでの信号待ち
交通量の多い交差点では、1回の青信号で進めなくて同じ信号に何度もひっかかかってしまうこともよくありますよね。
特に、国道・都道府県道に入りたいときの信号待ちは、青信号の時間も短いですし、次の青信号までの時間も長いのでできれば1回の青信号で進みたいところです。
そこで前の車にベタ付きで前進したにも関わらず、結局赤信号に引っかかってしまい停止線を大幅にはみ出して停止してしまったというご経験のある方も多いのではないでしょうか。
イライラする気持ちは理解できますが、先ほどもお伝えしたように停止線を守ることは、事故を防止するために大切なことですので、心に余裕を持って信号を待ちましょう。
車線変更したい時
2車線や3車線の道路で、なおかつ交通量の多い道路ではなかなか車線変更ができない場面も多くありますよね。
ウインカーを出せば入れてくれる優しい方もいますが、交通量が多いとなんとなく申し訳ない気持ちになることもあるでしょう。
そんなときに車線変更できるチャンスといば、赤信号が青になるタイミングで隣の車より少し早く発進して加速し、隣の車線の車の前に入る走行をするドライバーも多いのではないでしょうか。
速度違反などをしなければ問題はないのですが、車線変更をしたい気持ちから停止線よりも前で信号待ちをしてはいけません。
初めて通る道路や地域
ときには慣れない道路や、土地勘が全くない地域を走行することもあるでしょう。
このような時がもっとも一時停止の停止線を見落としてしまうポイントです。
見通しの悪い道や、人通りの多い道では一時停止の標識や停止線がなくとも、徐行して交差点の手前では一時停止することで安全・安心に運転できるでしょう。
停止線でのちょっとした気遣い
交差点で停止線の少し手前で停車する
大型トラックが曲がるために停止線を守ることは、ここまでお伝えしている通りです。
しかし、中には停止線を守って停車していても大型トラックが曲がりにくい道路は存在します。
ですので、もしあなたの方に大型トラックがウインカーを出しているのを見つけたら、停止線よりも少し手前で止まってあげましょう。
そうすることで、トラックドライバーは非常に曲がりやすくなり、事故を未然に防ぐことができます。
一時停止の停止線が見える場所で停止する
一時停止の停止線でしっかりと止まっていると思っていても、歩行者からは「怖い」と思われているケースも多々あります。
例えば、停止線の上にタイヤがあるけれど車体は少し停止線からはみ出しているときや、一時停止はしているけれど停止線を超える直前で勢いよく止まっているときなどです。
やはり歩行者から怖いと思われる運転はよくありませんので、しっかりとあなたから停止線が見える場所で、徐行しながら一時停止をしましょう。
そうすることで、歩行者は怖いと思う感情が軽減され、あなたが交通違反をする可能性もなくなります。
停止線を守って安心・安全に運転をしましょう
今回ご紹介した通り、停止線には目的があり、色々な事故防止効果が期待されています。
停止線を守ることは非常に大切なのはもちろんですが、周りの状況をみて停止線より手前に停車するなどの気遣いができるドライバーになることで、あなたも周りの人も安心・安全に運転することができるはずです。
ぜひ、日々の運転から停止線をより意識してみてはいかがでしょうか。