冬場の運転や雨の日の運転などで、急にフロントガラスが曇ってしまいパニックになったご経験ありませんか?
フロントガラスは、季節によっては頻繁に曇ります。しかしながら、そもそもなぜ曇っているのか?その仕組みをきちんと理解していない人も多いかと思います。
ご存知の通り、フロントガラスが曇ったまま走行するのはとても危険です。そして、これは道路交通法に違反する可能性もあります。
そこで、この記事ではフロントガラスが曇ったまま走行して取り締まられる可能性のある違反内容や、フロントガラスが曇るワケとその対処法をご紹介します。
万が一のときに知っておくと便利な知識ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
フロントガラスが曇ったまま走行すると
安全運転義務違反の可能性
『道路交通法第70条第1項』には、安全運転に関して以下のように定められています。
車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
フロントガラスの曇りへの直接的な記述はないものの、フロントガラスが曇っていると前方の安全確認が充分でないことは明白です。
また、ドライバーであればフロントガラスが曇っている状態での運転は極めて危険であることは周知の事実です。
よって、ケースバイケースになりますが、安全運転義務に違反することが考えられます。
安全運転義務違反の罰則は?
安全運転義務違反での事故では以下のような罰則が課せられます。
・違反点数2点
・普通自動車:罰金9,000円
また、車同士の事故であっても、安全運転義務違反をしていることが証拠として残っている場合は、過失の割合も高くなるので必ず安全確認を行って運転することを心がけましょう。
ドライブレコーダーですぐ分かる
フロントガラスの曇りは一時的なものですので、仮にフロントガラスの曇りが原因の事故だとしても、その証拠が残ることは多くありませんでした。
しかし、最近ではドライブレコーダーを設置している車両がとても多いので、フロントガラスが曇っているか否かは一目瞭然なのです。
「ちょっとくらい曇っていても大丈夫でしょ」という考えはやめましょう。
フロントガラスの曇りを除去する方法
そもそもなぜ曇るのか?
フロントガラスの曇りの原因は『結露(けつろ)』です。
これは、お風呂上がりに洗面所の鏡が曇ることや、冬場に暖房をつけている部屋の窓ガラスに水滴が付くのと同じ現象を指します。
原因は大きく分けて2つです。
1つ目は、車に乗っている人の呼気や汗の影響や梅雨で湿度の高い時期などには、車内の空気中に含まれる水分量と気温が高くなること。
2つ目は、特に冬場に車内に暖房をかけている場合、外気に冷やされた窓ガラス付近で空気中の水分が凝結してフロントガラスに曇りとして発生することです。
フロントガラスの曇りを除去する具体的な方法
フロントガラスは、車内の空気中に水分量が多くなること、そして外気との気温差によって生じるものですので、窓ガラスを開け続ければフロントガラスの曇りも解消されます。
しかし、特にフロントガラスが曇りやすい冬場や梅雨の時期に、窓ガラスを開けて運転するのはあまり現実的ではありませんよね。
そこで活用したいのが『デフロスター』です。
デフロスターは、どの車にも備え付けられている機能で「FRONT」と書かれた温泉マークのようなスイッチを押すだけで、フロントガラスに暖かい風を送風し続けることで乾燥させ曇りを除去してくれます。
オートエアコンが搭載されてる車では、スイッチをオンにすることで除湿された風を集中的にフロントガラスに当ててくれますのでぜひ試してみてください。
リアガラスの曇りを除去する方法
リアガラスという言葉は聞き馴染みのない言葉という方は多いかと思いますが、これは車の後ろにある窓のことです。
そして、『デフォッガー』を使用すれば簡単にリアガラスの曇りを除去することができます。
操作はかんたん、「REAR」と書かれた温泉マークのようなデフォッガーのスイッチを押してそのまま待てばいいだけです。
そうすると、リアガラスに備え付けられている電熱線が窓を暖め、曇りをなくしてくれます。
フロントガラスが曇ったままの運転はとても危険
今回は、フロントガラスが曇ったまま運転すると道路交通法違反であることや、フロントガラスの曇りを除去する方法についてご紹介していきました。
駐停車中にフロントガラスが曇る分には待てばいいですが、もし運転中に曇ってしまったら大変です。
特に、山道や寒暖差の激しい場所を走行しているときや、車内の温度を高くしたときなどは、フロントガラスが曇りやすくなります。
このような時に、フロントガラスの曇りを除去する方法を知っているか知らないかでは、心の余裕が大きく異なるはずです。
ぜひ、この記事でご紹介した内容を頭の片隅に入れておいて、万が一のときにもパニックにならないようにしてみてはいかがでしょうか。
フロントガラスの曇りに限らず、「走行中に危ない!」と感じたら、速やかに安全な場所に停止させるのが鉄則です。お忘れなく。